スポンサーサイト
- 2013.10.26 Saturday
一定期間更新がないため広告を表示しています
- -
- -
- -
ストーリーの舞台は、池井戸さんお得意の銀行。
企業小説かなと思って読み始めましたが、ミステリーでした。意外!
銀行員の伊木が、同期で親友の不審な死の真相を探るうちに、
銀行の不正も明らかになり、自分も命を狙われることに・・・
必要以上に人が殺されてるような気はしましたが、
緊張感があって読みながらドキドキしました。
銀行の内部事情のこと、企業間のお金の流れのことなど、
あまり知識がない私でも、
するっと理解できるわかりやすさは、さすが!
こんなことで殺人まで犯すかな?という疑問はありつつも、
先が気になって一気読みでした。
なんといっても、主人公が人間としてカッコイイんですよね。
池井戸さんの小説に出てくる主人公はみんなそうですが、
正義感が強くて、組織に流されないので、
つい応援したくなってしまいます。
そして、やっぱりちょこっと恋愛も絡んでいたり。
結末も、正義は勝つ!し、パターンは同じなんだけど、
何を読んでも読後感がいいので、安心して読めます。
ミステリー、もっと書いて欲しいです!
池井戸さんはあとは、「俺たちバブル入行組」シリーズも読みたいな♪
sacchimoniちゃんからの借り本。
(なんとサイン本!うらやましい!)
企業小説だけど、今回は実業団野球部のお話。
不況に立ち向かう青島製作所。
リストラを進める中でかつての名門野球部も廃部の危機に・・・
リストラされる人や家族の立場で考えると、
まずは野球部の廃止でしょ、と思う気持ちもわかる。
でも、やっぱり野球部廃止しないで!!
とついつい応援したくなってしまいます。
お金の問題だけじゃなくて、
「一体感」「愛社精神」とかそういう精神的な部分ってけっこう大事ですよね。
みんなで応援して盛り上がる!っていいなぁ。
うちの会社も野球部もあって球場もあって、
昔はかなり強くて有名だったらしいけど、
今は同好会になってしまっています。
(もともと仕事を途中であがって・・といったレベルの部活ではなかったけど)
昔の話を聞くとすごく楽しそうでいいなぁと思います。
無駄なものは削減するのは仕方ないけど、
なんでも「無駄」というのも世知辛いなぁ。
タイトルの「ルーズヴェルト・ゲーム」とは、
野球を愛したルーズヴェルト大統領が、「一番おもしろい試合は、8対7だ」
と言ったことに由来しています。
野球部の反撃と青島製作所の反撃が、
またまた気持ちのよい1冊でした♪
『下町ロケット』以来はまっている池井戸さん。
『空飛ぶタイヤ』に続いて、3作目です。
今回は「談合」のお話。
難しい内容かな?と思いながら読み始めたけど、
入社4年目の平太の目線で物語が進むので、
素人でもすごくわかりやすい!
「談合」なんて犯罪なんだし、やめてしまえばいいじゃん!
と単純に思ってたけど、いろんな事情があるんですね。
ミクロとマクロの両方の考え方がわかって、
またまた勉強になりました。
今回は恋愛要素が入ってるのもよかった♪
学生時代から付き合ってる銀行員の萌との関係が、
だんだんとギクシャクしていって、
それでもどうすることもできない感じは、
すごくわかるわかるっ!
働き始めるとその業界の常識や価値観も違うし、
同じ会社のできる男性に惹かれてしまう気持ちも・・・
さらに、平太の母親もいい脇役として出てきてて、
仕事じゃない部分でもグイグイ引き込まれました。
『下町ロケット』も『空飛ぶタイヤ』もよかったけど、
『鉄の骨』もかなりよかった。
★4つにしたけど、4.5くらいかも。
ほんと、サラリーマンの世界を描かせたらピカイチですね☆